株式会社KIZUKI

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2026.7.1

苦労は本当に“買い”なのか

『若い時の苦労は買ってでもしろ』という言葉。

みなさんも若い時に一度は言われたことがあると思いますが、どう受け止めましたか?

正直若い時の自分にはこの言葉は刺さりませんでした。検討もつかない話だからあまりピンとこなかったんだと思います。

ということで、歳を重ねた今の視点から、若い時の苦労ははたして“買い”なのか考えてみたい。

そもそも若いうちは普通に生活しているだけでいろんな苦労に直面しますから、わざわざ買わなくたっていいかもしれない。ましてや、若い時の家庭内の気苦労や、家庭の事情でのお金の苦労などは絶対にない方がいいに決まっている。しなくてもいい苦労は買わない方がいい。当たり前です。

そんな中でも、自ら買いに行くべき苦労というのが実はあると思っている。

私が考える“買うべき苦労”とは、

“仕事で成果を上げないとそもそも食べていけない”くらいのヒリヒリした環境での仕事。
もうひとつは、
“自分を売り込まないことには仕事がいただけない”会社の看板に頼ることができない環境での仕事。

家庭を持ったらなかなかそんな環境に身を置けませんから、やはり若い時に限ります。

この経験の何が良いかって、自分に意味不明な自信がつく事なんです。


※イメージ


私の経験をちょっとお話します。
私は20代前半の時、リフォーム工事の訪問販売をおこなっている会社に数年勤務しておりました。
誰に聞いても聞いたことないと言われる全くの無名の会社です。
休みは週一日、火曜日のみでした。そして、驚くなかれ、給与は完全フルコミッション(仕事がとれなければ給料ゼロ、そのかわりとれたらとれた分だけいただける青天井システム)
毎日、朝から夕方まで一軒一軒個人宅をピンポンしてまわります。
外装工事がメインの会社でしたから、外装に傷みが出ているお宅、瓦がズレていて飛んでしまうリスクがあるお宅を中心にお声がけします。
まあ、ほとんどはインターホン越しでバッサリお断りをいただきます。そこをめげずにピンポンを続けると『ちょうどいいところに来てくれたね、実はココが前から気になってて・・』とおっしゃられるお客様がみえたりして、その場合、その場ですぐさまご提案をさせていただきます。
価格をご提示し、工事発注の意思表示をいただきましたら、その場で請負工事の注文書を取り交わします。
訪問販売には、検討いただいて後日回答をいただくなんて概念はありません。すべて“その場”勝負です。

本当にそれで仕事がとれるのって思うでしょ?当然ながら最初のうちはまったく仕事がとれません。駆け出しの頃は、関心をいただけたお客様がおみえになったら、すぐさまリーダーに商談同席をお願いし、商談をまとめてもらうしかありません。そこでリーダーからアプローチの仕方、クロージングの仕方を学ぶのです。
そのリーダーは営業力が凄いうえに懐が深く、人間力が高い方。運よく私はその方に多くの事を学ばせていただくことができました。
学んだことを実践していくと、ある時から自分だけで商談を完結できるようになってきました。
ここまでくると営業の楽しさが分かってきます。
自分一人でやり切った初契約は今でも鮮明に覚えています。あまりの嬉しさに身震いしたことも覚えています。
その夜、リーダーは私を飲みに連れて行ってくれ祝杯をあげてくれました。ほんと素敵なリーダーです。
25年以上たった今でも私は当時のリーダーを慕っていて、今でも仲良くさせてもらっています。

よくよく考えると、見ず知らずの若造が突然家に飛び込んできて、しかもまったく聞いたこともないような会社の人間がいきなり修繕の提案をしてきて、そんな相手と普通契約なんかします??出来ませんよね?私ならしません🤣
訪問販売というと、昨今いろいろ問題になった業者もあり世間では良いイメージがありませんが、実態はそんな怪しい業者ばかりではなくて、お客様へのお役立ちの為に一生懸命やってる会社もあります。私が勤めていた会社は確実に後者の方でした。

今思うと、すごくいい経験をしていたんだなと思います。でも当時は、ほんと毎日きつかったからいい経験をしているなんて思いもしません😓

それから25年。

今、当時の経験がものすごく役立っています。ピンポンに全く抵抗がありません。飛び込み営業も全然苦になりません。だから地主様宅訪問も何の抵抗もなくできています。

信用もない、人脈もない、知名度もない、お金もない、看板もない。無い無いづくしから始まった起業でしたが、無名でもやれるんだという意味不明な自信がもてたのは、間違いなくあの時の経験だと断言できます。

無い無いづくしからお仕事を頂戴するのは、まさに0(ゼロ)から1(イチ)を生み出すことと同じ。
そう、あの時の訪問販売と同じだ。

創業期においては、必ず0➡1のフェーズがあります。
事業をつくって、その事業を育て収益が出る状態までもっていくことがゼロイチ(0➡1)。
本来ならそのフェーズが一番苦労するはずなんです。
そこを意味不明な自信でうまく乗り切ることが出来ました。
若い頃の苦労の賜物ですね。

若い時の苦労は買ってでもしろ!とまでは言わないが、

『いい苦労は買ってでもした方が、その経験値が将来の自分をちょこっと助けてくれるかもしれないよ』

とは言えるかな。

それでは。