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2024.8.28
創業の原点を大切に
会社経営が軌道に乗るとひとつの分岐点が訪れます。
ここからさらに勢いをつけて拡大路線へと進むのか、それとも安定路線で現状を維持させていくのか。
否が応でも、周囲が興味深く突っ込んできます(-_-;)
ここで大事なのが自身の創業の原点です。
自分はなぜ会社を興したのか、どういう自分でありたいから会社を興したのか。
ここに集約されると思っています。
自らワクワクするモノづくりをやってみたい。自分で考えたものをカタチにしてお客様にダイレクトにお届けしたい(わたくし自分で何でもやりたい職人肌な性分なんです)
そして、家族との時間をもっと増やしたい。これが私の創業の原点。
なので、私の答えは明確で“拡大しない経営”一択なのです。自身で何でもコントロールできるスモールビジネスが私の性分には合っています。
こう言いますとね、いろいろ言う人がいるんです。
夢がねえなぁとか、現状維持は衰退だぞ、とかね。
大きいのが良いのか、こじんまりと自分の好きなことを追求していくことが良いのか、どちらが正解、不正解なんてことはありません。創業社長の価値観だけです。
この『現状維持は衰退』という言葉は、過去の偉大な経営者や著名な方も口にされていますが、私的には言っている意味はよくわかるんですが、どうもしっくりこない。
現状維持バイアスに陥ると未知の経験や変化を避けてしまう傾向にあるため、変化に対応できずジリジリと衰退していってしまうということなのですが、それは心持ちの話であって、結果論でいくと現状維持ができてるってことは、世の中の変化に柔軟に対応してきたからこそなんです。今、世の中の環境は物凄い勢いで変化していますよね?特に人口減が加速し、あらゆるマーケットが急激に縮小してきています。そんな中で、何の対策も打たずに現状が維持できるはずもありません。
みなさんの周りでも、何十年も一定規模で商売を続けてこられている企業(あるいはお店)があると思います。大きくなっていないからと言ってダメな経営ですか?ダメな経営者ですか?
それをダメと言うならあまりに乱暴です。何十年も継続できているってことは、時代に合わせて変化し、地域の皆様から必要とされているからです。必要とされてなければ市場からとっくに退場させられています。
会社設立後、10年で約90%が廃業すると言われています。3年でみても約65%が廃業に追い込まれるんです。これが現実。経営者はこれだけのリスクを承知の上で、私財を投入して会社を興しているんだから、社長は自身の信念に基づいた経営をすればいいだけ。
自分の思い通り生きるために起業したはずなのに「大きくしないといけない」という謎の前提条件に縛られて、創業の原点を見失うようなことは絶対にあってはならない。これまで、無目的に会社を大きくしたり、無能な経営コンサルタントにそそのかされて大きくしたり、自分の見栄だけで大きくしようとして会社をダメにしてきた経営者を何人か見てきました。やはり創業の原点を置き去りにしてはいけません。
私が今、ワクワク楽しみながらやれているのも、やりたいことを仕事に出来ているからに他なりません。
創業から2年かけてようやく自分のやりたいことが出来るようになってきました。飛行機で例えるなら、この2年間で自分がやりたいことができる高さまで乱気流の中を突き進み、一気に高度を上げました(ここはエンジン全開です)
これからは安定飛行のフェーズです。安定飛行とはいえ、その道中では幾度となく乱気流に遭遇するだろうし、予期せぬものが飛んできたりもするでしょうが、うまく身をこなして時流に対応していきたいと思います。
“現状維持”ってなにかとよくない言葉として使われたりするけど、小さい規模ながら現状維持が出来ている会社って、実はものすごく努力されていて、環境変化に順応できているんだろうな、と私はリスペクトしかありません。
やはり膨れ上がった組織は環境変化に順応しにくく、スリムな経営に軍配が上がるということなのでしょう。
スリムな経営のことをよく筋肉質で体脂肪率の少ない会社とか言いますけど、私の理想は、体幹が強くてしなやかに舞う新体操選手のような会社です。バッキバキな筋肉マッチョではなく、体幹が備わった“しなやかさ”を追求したい。
そのためにも日々心身のストレッチですね。
良くも悪くも(株)KIZUKIは属人的で、株式会社前野泰広みたいな会社ですが、皆様のお役に立てるようこれからも成長していきますので引き続きよろしくお願いいたします🥺