株式会社KIZUKI

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2024.3.16

経営とドラクエ その2

今回も先回同様、ドラクエ未経験者にとっては意味不明な内容になりますのでご容赦願います。

社会において、経験を積んで自分のレベルを上げていく過程はドラクエでいうところの、経験値とゴールドを積みあげていくことと似ている。

経営者としてのスタートもやはりドラクエ同様、最初は経験値がなく、武器防具も貧弱な状態からのスタートです。業務経験はあったとしてもそれは実務の話ですから経営者としてはレベル1、武器は“どうのつるぎ”、防具は“たびびとのふく”で旅を始めることになります。街の人々に情報を聞き歩き、入手した情報をもとに方向性の手がかりを得たり、村の長老に話を聞きに行くなども今の仕事に通じるものがあります。あと、街のあらゆるところにある壺や宝箱の中身を隈なくチェックするちょっと後ろめたいあの行為も、必要な現場調査そのものです。


ここでドラクエと経営で決定的に違う部分に触れておきます。

まず、ゲームの中でレベルを上げていくには、魔物を倒して経験値を獲得する必要があります。経営においては、出くわした敵を倒してレベルを上げるというと表現が悪いので“出会った人と相対する”と置き換えてください。
創業間もないからと言ってフィールドにスライムやドラキーばかりが出現するわけではなくて、キラーマシーンやサイクロプスなどの難敵がいきなり出現してきます。HP、MPがギリギリの状態の中でシドーが出てきて驚き戸惑ったこともありました。偶然にも、はぐれメタルに出くわして一気に2段階くらいレベルアップしたこともあります。そういえば、宝箱だと思って喜んで開けたら実はミミックでして、その時ばかりは叱っ倒してやりましたね(-_-;)世の中、人を騙そうとする悪い奴が一定数はいるものです。
大地に一歩足を踏み入れたならば、そこは強いものが勝ち、弱いものは即退場を余儀なくされる厳しい世界です。いつまでもスライムとたわむれていれるような甘い世界ではないということです。

もうひとつは、ゲームでは自分より上のレベルの魔物に出くわした時『逃げる』という選択をしても、回り込まれて逃げられないことが多々あります。しかし、経営では、逃げるという選択は必ず実行できます。この人は自分とは明らかに合わないと感じた時や、このまま進めると会社にとって不利益になると思えば、逃げきることが出来ます(問題に直面した時に、物事から逃げるという意味ではありませんので誤解のないように)。付き合う人は自分の意思で選べるということです。

それからもうひとつ、一番大事な事。ゲームでは、全滅しても教会に行けば生き返ることができますが、残念ながら経営で死んでしまっては教会でいくら神父さんが声を張り上げて祈りを捧げてくれたとしても復活は叶いません。死なないためにも戦いで形勢が不利になれば、すぐさま街に戻って宿屋に泊まり回復を待ってから再度出直すことを考えなければなりません。ですから、私たちの旅は、カバンに“やくそう”と“キメラのつばさ”をパンパンに詰め込んでいます。突発的にHPを消費してしまう事がありますから、タイムリーに回復したり、すぐに街に戻れる準備が必要なのです。少しレベルが上がればベホイミやルーラの呪文を覚えてきますので、カバンはだんだんと軽くできますけどね✌


最後に、ドラクエには必ずラスボスが存在します。ラスボスを倒してゲームはクリアとなります。私が思うに、経営にはラスボスはいませんから誰かを倒して終わりではありません。経験を積み自分自身のレベルを上げていく過程には必ず人との出会いがあって、その出会いで培ったものをまた次の出会いで還元していく。その循環こそが経営なのではないかと思っている。


ドラクエは魔物を倒し、レベルを上げて、新たな呪文を覚え、ゴールドを貯め、今までの武器を売り、よりよい武器を買って、新たなフィールドに向かう。その過程が一番面白いと思っていて、今の仕事もまさにそんな感じで、レベルを上げていく過程に面白みが凝縮されています。

やっぱり仕事はドラクエっぽい。

今朝も宿屋であの馴染みの音色で目覚め、地図を広げ、コーヒー飲みながら、今日はあの村の長老に会いに行ってみるか!と考えていた前野でした。

ところで、メタルキングはどこに行けば会えるのかな?
長老に聞いてみるか。